カンタン- コオロギ科 -

カンタン1
分布
カンタンは北海道と本州で主に分布しています。
海外においては朝鮮半島、中国、ロシアなどの東アジアに生息しています。
生息場所
里山や草原など。
季節
8月~11月。
真夏の暑い時期から秋にかけて主に活動しています。
カンタン2
その他の名称
邯鄲
学名:[Oecanthus longicauda]
開張
12mm
食べ物
幼虫は様々な虫や植物などを食べます。
越冬態(えっとうたい)
特徴
カンタンは鳴き声が美しい虫の代表的なものとして知られているコオロギ科の昆虫で、地域によっては鳴き声を聞く会が開催されています。このような特徴から「鳴く虫の女王」と評される事もあるカンタンですが、クスなどの木の葉の上や草原で生活している為、そのような木にあるような環境では意外と身近で見る事ができます。

カンタンの体の特徴としては全体的に透明感のある緑色をしており、翅はビニールのような完全に透けた透明です。また、1枚目の写真を見ると分かりますが、頭から腹部までの長さを遥かに超える触覚を持っています。その他、個体差がある特徴としては足が黒ずんでいる場合もあります。

カンタンは主に夕方から夜の時間帯に鳴き、鳴く時は翅を上に逆立てて「ローローロー」または「フィルルルルルルル・・・」などと例えられる鳴き声で鳴きます。
また、カンタンも多くの鳴く昆虫と同様にメスを呼ぶ為に鳴く事から、当然、オスのみが鳴く事ができます。

カンタンのメスはオスの鳴き声に引き寄せられるとオスの翅の付け根の部分を舐めるという行動を始め、オスはその間に交尾を済ませる事になります。その後、産卵の際はヨモギなどの植物の茎の中に卵を産みつけます。

尚、中国でカンタンは天蛉という名で呼ばれており、その美しい鳴き声と短命な成虫の儚さが中国での人気の主な要因だと言われています。