ヒカゲチョウ- タテハチョウ科 -

ヒカゲチョウ1
分布
ヒカゲチョウは本州、四国など北海道、九州を除いた広い範囲に分布しています。
しかし、本州でも殆どの場所では生息が確認されていません。
ヒカゲチョウは生息数は多いのですが海外では生息が確認されていない日本固有種と言われています。
生息場所
丘陵から山地にかけて。
あまり木の多く茂っていない林や雑木林の傍などに主に生息しています。
季節
4月~10月
気温の高い場所においては成虫が年に3~4回発生します。
ヒカゲチョウ2
その他の名称
日陰蝶、ナミヒカゲ
学名:[Lethe sicelis]
開張
50~60mm
食べ物
メダケ、マダケ、ヤダケ、アズマネザサ、クマザサ、ミヤコザサなどを食べます。
越冬態(えっとうたい)
幼虫
特徴
ヒカゲチョウは名前の印象では日陰のジメジメした場所などに生息しているイメージを持たれそうですが、実際にはあまり木の生えていない林や林の傍など比較的、明るい場所に多く生息しています。クロヒカゲチョウという種類の蝶もいますが、そちらの蝶は割と暗い場所を好むようです。

前翅と後翅の裏面の外側に眼状紋(眼のような模様)があり、後翅の眼状紋の方がハッキリとして大きくなっています。逆に前肢の眼状紋はかなり小さいのであまり目立たず、翅の表面の前翅には眼状紋は見られません。
また、翅の裏面には眼状紋の他にあまりカーブの強くない直線的な暗褐色の線があります。

オスとメスの違いとしてはオスは後翅の付け根と翅の表面の中央辺りに黒色の毛の束をつけているという特徴があるので雌雄の区別は容易な蝶です。
このオスの毛の束の役目についてはハッキリと分かっていませんがフェロモンなどがでているのだろうと予測されています。

汚物や樹液、腐った果物などに集まる傾向があります。

尚、ヒカゲチョウはタテハチョウ科の蝶ですがジャノメチョウ科のグループに記されている事もあるようです。(ジャノメチョウ亜科に分類されています)